「PSLV」ロケット、インド初の天文衛星「アストロサット」の打ち上げに成功

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インド宇宙研究機関(ISRO)は2015年9月28日、天文衛星「アストロサット」を搭載した、「PSLV-XL」ロケットの打ち上げに成功した。アストロサットは宇宙を観測することを目指しており、インドにとっては初の本格的な天文衛星となる。

ロケットはインド標準時2015年9月28日10時ちょうど(日本時間2015年9月28日13時30分)、インド南部にあるサティシュ・ダワン宇宙センターの第1発射台(FLP)から離昇した。ロケットは順調に飛行し、約22分30秒後にアストロサットを分離、予定通りの軌道に投入した。続いて相乗りしていた、米国、カナダ、インドネシアの、計6機からなる超小型衛星もすべて予定通り分離された。

●アストロサット

アストロサットはISROが開発した天文衛星で、5つの観測機器をもち、可視光、紫外線、軟X線、硬X線で宇宙を観測し、中性子星やブラックホール、銀河系外の恒星系、宇宙のX線源などを調べることを目的としている。計画にはISROの他、インド国内の大学や、英国の大学やカナダ宇宙機関なども参加している。

打ち上げ時の質量は1513kgで、高度650km、軌道傾斜角6度の軌道で運用される。設計寿命は5年が予定されている。

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アストロサットはインドにとって初めてとなる本格的な天文衛星である。インドは1996年に打ち上げた地球観測衛星「IRS P3」にX線観測装置を搭載し、観測を実施。その成果を受け、2004年に天文観測専用の衛星としてアストロサットの開発が決定された。当初は2007年に打ち上げが予定されていたが、今日まで延期が繰り返された。

●PSLVロケット

PSLVはISROが運用するロケットで、PSLVとはPolar Satellite Launch Vehicleの頭文字から取られている。その名前からもわかる通り、極軌道への打ち上げに特化したロケットとなっている。今回で31機目の打ち上げとなり、実運用に入ってからは28機目の打ち上げとなった。試験機と実運用機のそれぞれ1号機以外に失敗はなく、27機連続成功という安定した打ち上げを続けている。

なお、実運用の1号機では第4段に問題が発生し、衛星を予定より低い軌道に投入しているが、ISROではこれを成功とし、30機の連続成功とカウントしている。

今回の打ち上げに使われたのはPSLV-XLと呼ばれる構成で、これはPS0M-XLと名付けられたブースターを6基装備していることを表している。PSLVにはもうひとつ、ブースターを持たないPSLV-CAと呼ばれる構成もあり、現在はこの2種類が主に運用に就いている。

■PSLV Successfully Launches India’s Multi Wavelength Space Observatory ASTROSAT – ISRO
http://www.isro.gov.in/update/28-sep-2015/pslv-successfully-launches-india%E2%80%99s-multi-wavelength-space-observatory-astrosat

Image Credit: ISRO

 

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鳥嶋 真也
ライター。宇宙作家クラブ会員。 宇宙開発、宇宙科学の分野で執筆活動を行っている。

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