北朝鮮、人工衛星「光明星3号」の打ち上げに成功

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Image credit: Voice of America
 朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は12日、人工衛星「光明星3号」2号機の打ち上げに成功した。同国が衛星の打ち上げに成功したのは初めて。
 光明星3号2号機を搭載した銀河3号ロケットは、現地時間12月12日9時49分(日本時間同じ)、北朝鮮の北西部にある西海衛星発射場から離昇した。北朝鮮が事前に予告した通り、ロケットは第1段を黄海に、第2段をフィリピン海に投棄しつつ飛翔、その後北朝鮮のメディアは「打ち上げに成功した」と報道した。
 それを裏付けるように、軌道上にある物体を管理しているアメリカ合衆国宇宙監視ネットワークは新たに軌道に乗った3つの物体を検知、北米防空司令部(NORAD)も「軌道に到達した」と発表した。その物体にはそれぞれ2012-072A、2012-072B、2012-072Cという名前が暫定的に与えられおり、このどれか一つ、恐らく2012-072Aが「光明星3号」で、残り二つは銀河3号のロケットの第3段と、その第3段と衛星とを結合していた部品であると思われる。
 今回打ち上げられた光明星3号2号機は、今年4月に打ち上げられるも失敗に終わった光明星3号と同じく地球観測衛星であるとされ、また寸法も1号機と同じであるとすれば約1.0 x 0.5 x 0.5mの直方体の形をしており、質量は約100kgであると思われる。この規模の小型衛星であっても、国土の状況の把握には使うには十分な性能の観測装置を搭載する事は不可能ではない。
 投入された軌道は近地点高度が約492km、遠地点高度が約585km、軌道傾斜角は97.4度で、これは太陽同期軌道と呼ばれる、地球を観測するのに適した軌道に近い。また北朝鮮自身が事前に公表していた目標の軌道ともほぼ一致している。
 北朝鮮はこれまでに三度、衛星打ち上げを試みている。1998年に白頭山1号ロケットによって光明星1号を打ち上げるも失敗、次に2009年に銀河2号ロケットによって光明星2号を打ち上げるも失敗、そして今年4月に銀河2号ロケットによって光明星3号(1号機)を打ち上げるも、これも失敗に終わっている。原因はすべてロケットの不具合によるものと見られる。北朝鮮自身は、98年と09年の打ち上げは成功と主張しているが、それを裏付ける証拠は無い。
 今回の成功で北朝鮮は、ソ連、アメリカ、フランス、日本、中国、英国、インド、イスラエル、イランに次ぐ、自力による人工衛星を打ち上げた国となった。
■NORAD acknowledges missile launch
http://www.norad.mil/News/2012/121112b.html

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鳥嶋 真也
ライター。宇宙作家クラブ会員。 宇宙開発、宇宙科学の分野で執筆活動を行っている。

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