ゼニート3SL、インテルサット27の打ち上げに失敗

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Launch Preparation of Zenit 3SL
Image credit: Intelsat
 シー・ローンチ社は1日、ゼニート3SLロケットによるインテルサット27の打ち上げに失敗した。
 通信衛星インテルサット27を搭載したゼニート3SLロケットは、太平洋標準時2月1日1時56分(日本時間同日15時56分)、太平洋上に浮かべられたプラットフォーム、オデッセイから離昇した。しかし徐々にロケットの姿勢が大きく傾き始め、離昇から約25秒後に第1段エンジンが停止、その後ロケットは海に墜落した。
 シー・ローンチ社は打ち上げ失敗を宣言、失敗した原因の調査委員会の立ち上げを発表した。
 映像を見る限り、エンジンは爆発することなく停止していることから、完全に制御された停止だったことが伺える。ゼニート3SLの第1段エンジンRD-171は二段燃焼サイクルという、高性能な反面、エンジンの各部に高い圧力が掛かる仕組みを採用しており、仮にエンジンのどこかが破損したなどであれば、ほぼ確実に爆発していただろう。恐らく、ロケットの誘導システムの故障などでロケットが予定の航路を逸れ機体が異常に傾き、それを検知した飛行中断システムがエンジンを停止させたのではないだろうか。
 シー・ローンチ社のゼニート3SLは2007年1月30日にも打ち上げ失敗を経験しており、約1年後に飛行再開の後、今日まで10機連続で成功し続けていた。また会社も2007年の失敗が遠因となり一度破産し、ようやく立ち直ったばかりでもあった。
 ゼニートロケットは旧ソ連末期に開発されたロケットで、現在はウクライナのユージュノイェ社によって製造されている。2段式のゼニート2と、3段式のゼニート3とが存在し、そのうち海上から打ち上げられるシー・ローンチ仕様のゼニート3がゼニート3SLと呼ばれる。ゼニート3シリーズの打ち上げは42機中4機が失敗しており、成功率は約90%と、あまり高くは無い。
 インテルサット27はボーイング社によって製造された通信衛星で、インテルサット社によって運用され、アメリカ大陸や大西洋地域、欧州や、米軍に対して通信サービスを提供することを目指していた。打ち上げ時質量6tを超える大型衛星で、設計寿命は約15年を予定していた。
■News & Events : Sea Launch Experiences a Launch Failure on Intelsat 27 Mission
http://www.sea-launch.com/news-q11348-Sea_Launch_Experiences_a_Launch_Failure_on_Intelsat_27_Mission.aspx

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鳥嶋 真也
ライター。宇宙作家クラブ会員。 宇宙開発、宇宙科学の分野で執筆活動を行っている。

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