インド、「GSLV Mk-III」ロケットの極低温ロケットエンジンの燃焼試験に成功

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GSLV Mk-III
Image credit: ISRO
 インド宇宙研究機関(ISRO)は3月14日、開発中の新型ロケット「GSLV Mk-III」の第3段「CS20」に搭載される、液体酸素と液体水素を推進剤とする極低温ロケットエンジン「CE-20」の燃焼試験に成功した。The Hinduなどインド各紙が報じている。
 GSLV Mk-IIIはISROが開発している新型のロケットで、CE-20はその第3段に装備されるロケットエンジンである。CE-20は液体酸素と液体水素を推進剤に使う。液体水素はマイナス250度C以下と非常に温度が低いため取り扱いが難しく、また密度もとても低いので、燃料タンクが大きく重くなってしまうという欠点もある。しかし、この組み合わせは非常に高い性能が出せることから、大型ロケットを持つほぼすべての国が開発し、実用化している。
 インドが現在運用しているGSLVでは、当初はロシア製の液体酸素/液体水素エンジンが使われていたが、その後国産の液体酸素/液体水素エンジン「CE-7.5」の開発が始まり、2010年にその国産エンジンを積んだ最初の打ち上げが行われた。しかし、まさにその国産エンジンが問題を起こし失敗、改良を重ね、2014年1月5日に初めて成功した。開発中のCE-20は、このCE-7.5の開発で得られた技術が投入されている。
 試験はISROの試験施設(IPRC, ISRO Propulsion Complex)で行われ、燃焼時間は20秒間だったという。試験は成功し、予定していたデータはすべて得られたとされる。また来月にはより長い燃焼時間の試験を予定しているという。
 GSLV Mk-IIIは地球低軌道に8000kg、静止トランスファー軌道に4000kgの打ち上げ能力を持つ、インドにとって最も強力なロケットで、商業衛星や惑星探査機、そして有人宇宙船の打ち上げに使うことが計画されている。1号機は2014年12月18日に打ち上げられたが、第3段が完成していないため、ダミー(模造品)が搭載されていた。ただし質量や重心位置などは実機と合わせるため、タンク内に液体窒素が充填されていた。
 今回から始まった試験の進み具合によって変わることもあるが、今のところ、実機の第3段を搭載した「完全版」のGSLV Mk-IIIの打ち上げは、2016年から2017年ごろに予定されている。
■Tests held on GSLV Mk III cryogenic engine – The Hindu
http://www.thehindu.com/news/cities/chennai/tests-held-on-gslv-mk-iii-cryogenic-engine/article6994920.ece

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鳥嶋 真也
ライター。宇宙作家クラブ会員。 宇宙開発、宇宙科学の分野で執筆活動を行っている。

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